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フク号が遂に猟欲発現!
Posted on April 8, 2019 at 10:28 PM |
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当プロバイダーのブログシステムの不具合で暫く更新できませんでした。 お詫び申し上げます。 さて、フク号が遂に猟欲が発現し、300m余り追い鳴きをしました。 フク号の父はアサ号、母はマレ号で、昨年8月25日に誕生。 現在、7ヵ月、体重11kg、体高37cmと、標準よりかなり小さい。 アメリカンビーグルより小さいく位だが、外見はサツマビーグルそのものであり、筋肉質で身体のバランスも良く、非常に美しい姿に成長している。 運動場内での写真は以下の通りである。 さて、訓練であるが、猟期中は、リードに繋いで山には連れて行っていたが、本格的に単犬での山入訓練は4月1日より開始した。 ところが一昨日、早くも360m余り追い鳴きを行った。 その時の様子はGPS受信機で紹介する。 < 画面の説明 > ×印=林道の行き止まり 旗印=過去にシカを捕獲した場所(射場) ▲印=小生の位置 家印=神社(祠) 犬印=フク号 この時の様子は以下の通りである。 この日は、何か何時もと変わっていた。 地鼻を多用し、林道を上に下に執拗に何かの臭いを取って捜索をするので、これは?と思い、暫くお手並み拝見と?静観していた。 写真は、捜索を始めたフク号の様子 すると、杉山から雑木林に入った瞬間!、大きな声で追い鳴きが始まった。 追跡は、GPS受信機を見て分かるように、シカの獣道に沿って追跡している。 これはシカ?と思っていたが、361mの地点で立ち止まり動かない?。 暫く様子を見るが、時々鳴くが、一向に追跡をしない? 30分程経っても帰ってこないので、距離も近いので、その場に行くことにした。 現場に行ってみると、一カ所を見つめて動かないでいる? 更にその場に行くと、何と獲物を穴に追い込んでいた!。 その時の写真は以下の通りである。 フク号をリードに繋ぎ、穴の中を覗いてみると? フーフー!・・・と何かが怒り興奮している様子? 近くで枝を見つけ、穴の中を突くと??? 何と飛び出して来たのは?『 アナグマ 』 ヨタヨタと逃げて行った(笑) 今日、フク号が追い鳴きしたのはアナグマでした! フク号の父親で現在は名シカ猟犬となっているアサ号の初追い鳴きは『 タヌキ 』だったので、親子よく似た狩猟犬デビューとなった。 ※ アサ号は、タヌキを追跡の末、立ち木に追い上げた。 【 訓練ポイント 】 サツマビーグルの場合、先導犬に付けて訓練するより、単犬で出来る限り数多く山に引く方が猟欲の発現は早い。 それは、個々の犬の資質に沿った訓練が可能だからである。あくまで訓練犬のペースで猟欲発現を待つ方が良い。 焦らず、急がず、騒がず・・・の精神で、訓練犬を信じ車が通れない様な林道で、散歩するような気持ちでやると良い結果が出る(コツコツが勝つコツ)。 単犬で訓練した狩猟犬は、3年余りも全く山入させなくても仕事は良くやる。 尚、一旦猟欲が発現した場合は、山入の間隔を開けず、自信が付くまでは同じ山で訓練することがベターである。 訓練犬が未熟なことは獲物も承知しており、寝屋も変えず遠走りもしないので自然と訓練犬は起こしや追跡力が増すケースが多い。 ★ 訓練に関する問い合わせは、当犬舎作出のサツマビーグルに限り、何時でも受け付けます。 |
特集!サツマビーグルの猟芸 第1報:テツ号
Posted on August 10, 2018 at 9:54 PM |
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純血サツマビーグルの保存普及活動も開始後8年を迎える。多くの試練も経験し、狩猟や訓練等を通して多くの知見も習得した。現在、国内の飼育数も79頭となり、年内にも目標の100頭達成が現実味を帯びてきた。 しかし、日本固有の獣猟犬である純血サツマビーグルの猟芸等についての報告は、過去の狩猟雑誌を見直してもその記述は稀である。 そこで、この度より、小生が元気なうちに今日までのサツマビーグルの飼育経験で得た知見を後世に残したいとの思いから、今までに飼育した全犬の猟芸について紹介したいと考えている。登場する犬は、小生の思い出順で記述する。 この度、猟犬としての関心が高い「猟芸」について、最も信頼を置いているテツ号牡5歳を第1報とし、順次紹介する。サツマビーグル普及活動の一助になれば幸甚である。 写真は、2才当時のテツ号。 現在当犬舎で飼育しているサツマビーグルは、生後6ヵ月頃から基礎訓練を開始し、単犬で山に引き、訓練犬と共に色んな地形を歩きながら山慣れを行っている。 頻度は週に2~3度である。 訓練犬の体力に合わせて行い、山に来ることが楽しいことを学ばせている。 訓練犬が山慣れしてくると、主人はゆっくりと歩き、又は同じ場所で立ち止まるを繰り返すと、若い訓練犬は体力を持て余し、主人が居ることを確認しながら、段々と遠くまで足を伸ばすようになる。主人から100m余り離れて捜索が出来るようになると、自然と獲物に出会う確率も高くなり、初めての起こしに繋がり、猟犬として覚醒する。最初は100mや数分程度の追い鳴きとなるが、主人は腰を落として訓練犬の帰りを迎えてやり、大いに褒めてやる。訓練犬は褒めてやることが、猟芸向上の秘訣となる。 訓練の詳細は、当ホームページの『 猟犬としての飼育・訓練法 』サイトを参照。 さて、本題のサツマビーグルの猟芸にもどすとしよう。 今日まで飼育したサツマビーグルは、8年前に鹿児島から初めて持ち帰った①ハク号、②エス号、③ベン号、2年遅れて④テツ号、⑤リュウ号、⑥シロー号、3年遅れて⑦マレ号が入舎している。その後前記した基礎犬を基に、当犬舎で作出した⑧アキ号、⑨エリー号、⑩アサ号、⑪ドン号の11頭を飼育し、猟犬として完成させている。 この頭数では、いささか知見不足も止むを得ないが、8年前にハクとエスからスタートした保存普及活動なので、これも良しとして私見を述べてみる。 先ず、上記した11頭は全てシカ・イノシシ猟犬として完成しているが、何れも同じ猟芸とはいかない。 おおよそ、外形(体型)から判断し3タイプに分けられる。 1)胴長で足が短いタイプは、地鼻を多用し、中速で追跡するため、ノウサギやタヌキ等の小物に向いている。 2)胴が箱型で足の長いタイプは、高鼻を多用し、林道からでも実に素早く漂臭をキャッチし、寝屋に急行すや高速追跡を開始する。シカの天敵となり得る猟犬と言える。 このタイプは体高が55cmを超える大型で美しく猟芸も素晴らしいが、作出は難しい。 3)上記の中間タイプ 高鼻と地鼻を上手く使い分け、追跡速度も臨機応変に変えることが出来る。 いずれのタイプも若犬時代は、体力任せで2時間余り長追いするが、2歳を超えるころから賢い狩りに変身し、主人から遠ざかって直線的に尾根超えをするような場合は、約30分程追跡した後、主人の下に一旦帰って来る犬が多い。単独猟にとって最良である。 しかし、上記した3タイプは、生後60日目頃の仔犬での見極めは未だ判断できないでいる。理由の一つに、鹿児島ではここ十数年前からサツマビーグルを繁殖するハンターが居なくなり、自然淘汰でその飼育数が激減し、一部のごく少数のサツマビーグル愛好家が細々と繁殖を行っていたため、従来居た、大型、中型、小型の3タイプの系統が崩壊し、純血を守ることを優先し、止む無くミックス交配をしてきた。両親の外見から判断し、ベストの繁殖をしたと思っても、一胎中には色んなタイプが生まれ、思うようにはいかない。 現在、当犬舎では中型を目標に系統繁殖を行っており、現在4代目となっている。しかし、、体型だけの固定なら可能と思うが、猟犬としての能力(猟芸)も考慮せねばならない。 中型でよく発達した頭骨に大きく長く垂れた耳を有し、骨太でガッチリした体躯で、尻尾が上部にピンと立っている。所謂「頭がバセット、胴体は小型の米系ポインター」の様な容姿、かつ猟芸は高鼻と地鼻を巧みに使い分け、狩り込みはエネルギッシュで、起こしが早く、連続追い鳴きで高速追跡し、戻り(帰り)が良い・・・と言うのが理想的なサツマビーグルと言えるが、実に難しい!。やはり遺伝的に固定される7世代を数えないと無理と考える。 また、現存するサツマビーグルの血縁関係は近く、系統保存を急ぎ近親交配を行うと、遺伝障害が発生することも少なくない。現状では4系統の種牡を所有しているが、異系とは言えず、実際に繁殖し、血液係数等を判断しするしか方法はない。現在、79頭全ての情報(血統)は、当犬舎がコンピューターで一元管理しているので、現在は遺伝障害は発生していない。 現在のサツマビーグルは、数か非常に少ないため、厳重な管理の下で繁殖した仔犬を購入しないと、案に安いからと言う安易な気持ちで手に入れると、その子孫に遺伝障害が発生するリスクも高くなる。良く電話で問い合わせがあるので、誰から購入したと言う事を聞くとその系統もおおよそ見当がつく。サツマビーグルの将来への存続のためにも、販売目的だけの繁殖は慎んでほしいと願っている。また、購入しないことである。 話は、どんどん擦れてしまうのが小生の欠点でもあり勘弁願いたい。 話を戻し、上記した11頭のうち、前記した理想的なサツマビーグルに、唯一もっとも近い猟芸をするのが「テツ号」である。 良く受ける質問に、犬を1頭しか飼ってはならないと言われたら、どの犬を残しますか?・・・即!テツ号と答えている!。 しかし、テツ号にも欠点が一つだけある。それは子種がなく、種牡として使えないことである。もし・・・が許されるなら、今頃はテツ号の直仔を中心とした系統繁殖(品種改良)をしていただろう。そして、その系統(血統)は、後世に残るサツマビーグルとして愛育されていたと思う。あまり考えると虚しくなるので種牡の話はこの辺で置くことにする。 テツ号は、犬舎では静かで大人しく、小生の孫たちが犬舎にノコノコと入って行き、悪さをしても絶対に怒ったりはしない、利口で賢い犬である。 山に行っても主人と連絡性が良く、かなり広く捜索していても、帰れコール「20番スラッグ弾の空ケースで『ピィピィッピィー』と短く区切って吹く」をすると、必ず主人の下に返って来る。単独猟犬としての資質は申し分ない。 以下、テツ号との思出写真を紹介する。 写真は、東京のペット専門雑誌社より取材を受けるテツ号 写真左は、「特集ビーグル犬」の単行本に全カラー5Pに渡り「テツ号」が大きく紹介され、一般の愛犬家にも日本にもサツマビーグルと言う固有の獣猟犬がいることが報知された。 反響が大きく出版後、3週間余りは多くのビーグル愛好家からメールや電話が殺到し、その対応に追われた。 その後、ペットとしての譲渡依頼も多くなっている。 写真は、テツ号が初めて狩った大きな雌イノシシ。 テツ号のイノシシ猟は、主人が来るまではイノシシとの安全距離を維持し、大きな声で鳴き続ける。イノシシにはウォ~ンウォ~ンと低い声で長く引っ張る鳴きをする。 シカは、起こすと直ぐに逃げるので、ウォウォと短く鳴きながら追跡する。 この鳴き方で獲物の種類が分かる。 また、ヤマドリには、連続で鳴かず、動きが機敏になるので直ぐ分かる。 弾を入れ替える時間も取れ、実に面白い狩りが堪能できる。 装弾は、スラッグ弾及び6粒弾に加え、5号弾も4発持っている。 テツ号と狩りをすることで、本当の意味での「一犬・二足・三鉄砲」と言われた単独猟の神髄が良く理解できる。 サツマビーグルを飼育するまでは、約30年間、アメリカンビーグルで狩猟やトライアルで楽しんで来た。そのアメリカンビーグルは、現在、四国プリンス系ビーグルとして13代目を数えている。現在、当犬舎にアメリカンビーグルは居ないが、熱心なビーグラーにより系統保存されている。 写真は、テツ号が初めて狩った大きな牡シカ。 何時も牝シカばかりで、何時かは森の皇帝と言われる大型の牡シカを是非とも撃ちたいと思っていた。 この時のことは今でもよく覚えている。 テツ号がエネルギッシュに杉山を登って行き、雑木林に差し掛かった時、何時もなら前鳴きをするのだが、この日は全く鳴かないで登って行く。暫くして止まり、動かない。恐らく大シカと向き合っており、テツ号の迫力に委縮した大シカが隙を見で杉山を駆け下りてきたと推察する。 すぐさま2発撃つが興奮して当たらない。その後テツ号は30分余り高速で追い鳴きする。大シカはたまらず、元の寝屋に戻って来た。その時の様子は、白い息をハーハーと吐き、意識朦朧の様で、小生が居るのも構わず前進してきた。 すぐさま射撃体勢をとり、1発撃つとドサ!と倒れた。思わず銃を置き大シカの下に行くと、何と!、よろよろと起き上がり、逃げて行った。血のりは転々と付いている。直ぐにテツ号がやって来るが、私には目もくれず追い鳴きをしていった。GPS受信機で暫く様子を見ていると、500m程行った杉山で、テツ号が同じ場所で鳴いている。 その場所に歩いては遠いので、車で15分ほどかけ現地に向かった。車を駐車したころから数十メートル横に行った杉山の谷筋で、テツ号が大シカの周りを旋回しながら大声で鳴き続け、小生が到着するまで大シカを止めていた。 初めて近くで見る憧れの森の皇帝!。しばし、牡の大シカに見とれていたのは言うまでもない。 その後、テツ号とシカ猟やイノシシ猟で、大いに楽しんで来た。特に、これだけ私がサツマビーグルに特化し、全てを犠牲にしてまでも保存普及活動に従事している理由の一つにテツ号との出会いが実に大きい。 テツ号によって、サツマビーグルの猟芸を心行くまで堪能できた気がする。種牡として使用できないまでも、犬舎に居るだけでその実力と普及活動への功績は大きく、存在感がある。 当犬舎の広報部長として、多くの見学者様にサツマビーグルの良さを広め、好印象を頂いている。 今後も素晴らしい猟犬として元気で長生きしてほしいと願っている。 年寄って、足が弱った老ハンターの単独猟犬として、テツ号の様なサツマビーグルは素晴らしい伴侶となるだろう!。 恐らくこれだけ利口で賢く、猟犬としてだけでなく、主人や家族にも忠誠心が強く思いやりがある犬種はないと断言できる。そうでなければ保存普及活動はとてもでないができない。 次回は、どの犬が登場(紹介)されるかは想像しながら楽しみにお待ち下さい。 では、次回にお会いしましょう!。。。 これからも暫くは、猛暑日が続くと思いますが、お身体には十分ご自愛下さいませ。 |
純血サツマビーグルのドンちゃん訓練記 第3話
Posted on March 8, 2018 at 1:32 AM |
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皆さん・・・お元気ですか?。。。四国徳島は、先月の寒さが嘘のように暖かくなり、梅の花も咲き始めました。これから一気に春です・・・。 〇僕は昨日で生後6ヵ月になりました。(ご主人評価) ・体重:早朝測定(空腹時)で12kg。 ・体型:父親のアサ号の様に足は長くなく、母親のマレ号に似たバセットタイプ。 ・性格:明るくフレンドリーで物怖じしない。 ・飼育管理:ケージ内でのウンチは殆どしなくなったが、おしっこは未だである。 ・歩様:外見はバセットタイプで鈍い感がするが動きは軽快(格言=重くて軽し) ●欠点・・・大きくなるにつれ自然に治ると思われる???。 ・給餌の際に大声で啼く・・・・継続中。 ・なんでも噛んで破壊する・・・やや改善。 ・尻癖が悪い・・・やや改善。 ・誰にでも喜んで良く飛びつく・・・・継続中。 ・尻尾がピンと立たず垂らしている・・・新発見(性格的なものか?) ◎相対的な評価・・・犬舎内ではわんぱくぶりを発揮。犬歯以外は生え変わっている。2月末から少しずつ基礎訓練を行っているが、小さい時から度胸があり物怖じしない性格からか、基礎訓練はほぼクリアーし、最終段階の応用編に入っている。銃壁もクリアー。 ●第一段階=基礎訓練(生後4ヵ月~6か月) ①他犬や他人と接しても仲良くできるコミュニケーション力を学習をする。 ※ 犬や人の出入りが多い公園等で散歩させ、来園者と仲良くする。最初は尻尾を下げて警戒するが何日も通うことにより尻尾が上がり、顔見知りの犬や人に尻尾を振って歓迎するようになれば合格。 ⇒ 合格。 ②車に乗せる学習をする。 ※ 最初は10分程乗車することからスタートし、最終的には未舗装の林道で60分余り乗車させて酔わなければ(嘔吐やヨダレ)合格。 ⇒ 合格。 ③林道に連れて行き遊ばせる。 ※ 最初は尻尾を下げて警戒しオドオドするが、訓練者は腰を下ろして「ヨシヨシ」と頭を撫でてやり、心配しなくて良いことを教える。何日も通うことにより尻尾も上がり、走ったり小枝を噛んだりしてじゃれる様になると合格。⇒ 合格。 ④山歩きを学習する。 ※ 最初は何時もの林道からゆるいのり面を探して訓練者が先に下りたり上がったりする。子犬が下りたり上ったり出来ずにキャンキャン鳴く場合は、レベルが高いので優しい場所で再訓練する。そして段々と傾斜がキツイのり面を訓練者の後に付いてこれれば合格。訓練は、上るより下りる方が恐怖心が強くなるので時間をかけて、訓練犬自らが勇気を出して自主的に行動できれば合格。⇒ 合格。 ※ 訓練のポイントは、訓練犬と目線を合わさずに知らぬ顔をして、訓練犬が付いてくるまで何時までも待ってやること。声をかけても行けない。甘えは禁物!。 ⑤谷川を渡る学習をする。 ※ 最初は、少し水が流れ深くない谷から始め、段々と水量も多く深い谷へ進展させ、訓練者に付いてこれれば合格。⇒ 合格(珍しく水を怖がらない)。 ※ 訓練は、谷の上り下り、左右の横断を行う。この訓練が最も訓練者の忍耐が要求される。林道の上り下りの要領で、訓練犬が勇気を出して自主的に行動するまで知らぬ顔をして待ってやること。声を出して勇気付けたりしないこと。変な学習をさせればそれが癖となり、自分が出来なければ「キャンキャン・ウォーン」と泣き叫んだりする犬になり回収に手間取る犬になる。 基礎訓練の極意は、訓練犬を信じ「あせらず」「いそがず」「さわがず」の精神で、気長に訓練犬の自主性に任せた訓練を行う。いくら困っても訓練者(主人)は絶対に助けてはくれないことを教える。そして訓練犬が付いてくる(帰って来る)まで訓練者は待っていてくれるという安心感を植え付けること。 ⑥応用編を行い仕上がりを確認する。⇒ 現在進行中 ※ ゆっくりと林道から降り、水が流れる谷筋を下って行き、谷を横切り、対岸の谷筋を登って林道に戻る。途中何かの臭いに反応(鼻を地面に付けて必要に臭いを嗅ぎ尻尾を振る又は高鼻で鼻をクンクンしている等)して足を伸ばして捜索しだしたら、訓練犬が納得して帰ってくるまで待ってやる。そして最終的に訓練者から100m程離れて捜索が出来るようになれば合格。 ※ 主人から離れて捜索できない犬には、訓練犬が足元に帰ってきても「知らぬ顔」をして動かないようにする。訓練犬は何時までも訓練者が動かなければ退屈してウロウロ少しづつ遠くに足を伸ばすようになる。遠くまで行ってもGPSで確認し、決して呼んだりしてはいけない。 ※ この100m離れて捜索することが出来なければ、できるまで基礎訓練を繰り返し行う。この間、数ヵ月余計に時間が掛かっても猟犬として生活する時間からすると本の僅かな時間である。 【 基礎訓練の点描 】 ドンちゃんは、生後25日位から高さ20cm余りの産箱を超え、隣の部屋で一人寝していた。性格はサツマビーグルには珍しいフレンドリーで、物怖じしない。初めての山入はマリー号とのシカ猟に同行させた。身体が小さく初めての山なのでマリー号と一緒に放した。しかし、何とマリー号に付いて林道を降りて行ったのには驚いた。しかし、GPSマーカーを装着していなかったので何処でいるのか分からない。その内はぐれて泣くまで待ってみるが10分ほどしても何も聞こえない。マリー号はとGPS受信機を見ると林道下の谷を越え向山まで足を伸ばしている。まだシカを起こしていないので、帰れコールを20番空ケースで『ピッピッピー』と強く何度も吹くとマリー号は10分程で帰って来た。 ドンちゃんは・・・と暫く待って見たが帰ってこない。マリー号を車の輸送箱に戻し、GPS受信機でマリー号の軌道を辿って行く。林道を下り谷を渡り対面の杉山を登って行く。しかし、こんな急坂を山入初めてで小さいドンちゃんが登って行ったのか・・・等々を考えながらヒーヒーと息を切らせて登って行くと、なんとドンちゃんがマリーの後を追って下っていた。 これには何とも驚いた。この子犬は何なんだ!!!・・・凄い!!!。。。あの谷川をどのようにして渡ったのか等々を思いつつ、安心させてやろうと大声でドンちゃんを呼ぶも何と無視。結局、車まで一人で戻って行った。 度胸があり物怖じしない性格は承知していたが、喜んでばかりではいられない。それは目線を変えて考えると、鈍感とも言える。 普通であれば、先導犬や主人からはぐれれば寂し泣きをするものだが、途中で主人と会ったのにちらッと振り向いただけで、知らぬ顔でマリー号の後を追う子犬なんて、アメリカンビーグル37年、サツマビーグル8年、猟歴45年の小生であるが一度も見たことがない。 ドンちゃんの今後の課題は、20番空ケースでの「呼び戻し訓練」を徹底的に行う必要がある。セルフハンティングの危険性が示唆される。 〇基礎訓練中の写真 〇基礎訓練を行っている猟場全景 〇犬舎内での様子 また、来月お会いしましょう!。。。 良い訓練報告が出来るように頑張ります。 僕の訓練報告が、兄妹犬(7頭)の参考になれば幸いです・・・。 |
純血サツマビーグルのドンちゃん訓練記 第2話
Posted on February 1, 2018 at 3:07 AM |
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皆さん・・・お元気ですか?。。。四国徳島は、南国とは思えない最低気温が氷点下の日も多く、毎日冷たく寒い日が続いています。 しかし、数々の防寒対策をしてもらい楽に暮らしています。中でも給餌を朝夕の2回に分けドックフードと同量の温水を掛けてもらいお茶漬け状態で食べると体も温まります。冬場は乾燥しているにも関わらず水が冷たいので飲みたがらず、脱水状態で血液循環が悪くなり、急激な寒さでショック死する犬も少なくないと言われおります。皆さんの愛犬にも是非お勧めします。因みに温水は一回に約500cc(ドックフードも500cc)です。 さて話を戻します。僕は2月7日で生後5ヵ月になります。現在は、以下の通りです(ご主人評価)。 ○体重:早朝測定(空腹時)で10kg(標準的な大きさ)。 ○体型:父親のアサ号の様に足は長くなく、母親のマレ号に似たバセットタイプ。 ○性格:明るくフレンドリーで物怖じしない(6ヵ月頃から警戒心が芽生えてくる) ○飼育管理:まだウンチをどこにでもする。エサの食いは抜群に良い。 〇歩様:外見はバセットタイプで鈍い感がするが動きは軽快である(格言=重くて軽し) ※ 生後3ヵ月までは後肢が「ハの字」に少し曲がっていたが、早歩きの散歩で完治。 ●欠点・・・大きくなるにつれ自然に治ると思われる。 ・給餌の際に大声で啼く。 ・なんでも噛んで破壊する。 ・尻癖が悪い。 ・誰にでも喜んで良く飛びつく。 ◎相対的な評価・・・アサ号とマレ号の中間的な体躯になってほしいが、現時点での成長ぶりはやや想定外である。頭骨はよく発達し、耳は低く位置し大きく長く垂れている。胴長で四肢はやや短い。全体的に骨太でガッチリし性格は明るく物怖じしない。 ペットとしては最高の体躯で、公園の散歩では小さい子供達のアイドルとなっている。 先月から基礎訓練が始まっていますので、兄妹犬のためにも分かりやすく、できない場合の対策についても説明します。尚、訓練で分からないときは何時でも電話をして頂ければ丁寧にお答えします。メールでの質問には応じかねますのでよろしくお願いします。 基礎訓練は以下の通りです。尚、この原稿は別のウエブサイトのブログ「狩猟犬サツマビーグルのつぶやき」に記載したものです。 ●第一段階=基礎訓練(生後4ヵ月~6か月) ①他犬や他人と接しても仲良くできるコミュニケーション力を学習をする。 ※ 犬や人の出入りが多い公園等で散歩させ、来園者と仲良くする。最初は尻尾を下げて警戒するが何日も通うことにより尻尾が上がり、顔見知りの犬や人に尻尾を振って歓迎するようになれば合格。 ⇒ 合格しました。 ②車に乗せる学習をする。 ※ 最初は10分程乗車することからスタートし、最終的には未舗装の林道で60分余り乗車させて酔わなければ(嘔吐やヨダレ)合格。 ⇒ 合格しました。 ③林道に連れて行き遊ばせる。 ※ 最初は尻尾を下げて警戒しオドオドするが、訓練者は腰を下ろして「ヨシヨシ」と頭を撫でてやり、心配しなくて良いことを教える。何日も通うことにより尻尾も上がり、走ったり小枝を噛んだりしてじゃれる様になると合格。 ④山歩きを学習する。 ※ 最初は何時もの林道からゆるいのり面を探して訓練者が先に下りたり上がったりする。子犬が下りたり上ったり出来ずにキャンキャン鳴く場合は、レベルが高いので優しい場所で再訓練する。そして段々と傾斜がキツイのり面を訓練者の後に付いてこれれば合格。訓練は、上るより下りる方が恐怖心が強くなるので時間をかけて、訓練犬自らが勇気を出して自主的に行動できれば合格。 ※ 訓練のポイントは、訓練犬と目線を合わさずに知らぬ顔をして、訓練犬が付いてくるまで何時までも待ってやること。声をかけても行けない。甘えは禁物!。 ⑤谷川を渡る学習をする。 ※ 最初は、少し水が流れ深くない谷から始め、段々と水量も多く深い谷へ進展させ、訓練者に付いてこれれば合格。 ※ 訓練は、谷の上り下り、左右の横断を行う。この訓練が最も訓練者の忍耐が要求される。林道の上り下りの要領で、訓練犬が勇気を出して自主的に行動するまで知らぬ顔をして待ってやること。声を出して勇気付けたりしないこと。変な学習をさせればそれが癖となり、自分が出来なければ「キャンキャン・ウォーン」と泣き叫んだりする犬になり回収に手間取る犬になる。 基礎訓練の極意は、訓練犬を信じ「あせらず」「いそがず」「さわがず」の精神で、気長に訓練犬の自主性に任せた訓練を行う。いくら困っても訓練者(主人)は絶対に助けてはくれないことを教える。そして訓練犬が付いてくる(帰って来る)まで訓練者は待っていてくれるという安心感を植え付けること。 ⑥応用編を行い仕上がりを確認する。 ※ ゆっくりと林道から降り、水が流れる谷筋を下って行き、谷を横切り、対岸の谷筋を登って林道に戻る。途中何かの臭いに反応(鼻を地面に付けて必要に臭いを嗅ぎ尻尾を振る又は高鼻で鼻をクンクンしている等)して足を伸ばして捜索しだしたら、訓練犬が納得して帰ってくるまで待ってやる。そして最終的に訓練者から100m程離れて捜索が出来るようになれば合格。 ※ 主人から離れて捜索できない犬には、訓練犬が足元に帰ってきても「知らぬ顔」をして動かないようにする。訓練犬は何時までも訓練者が動かなければ退屈してウロウロ少しづつ遠くに足を伸ばすようになる。遠くまで行ってもGPSで確認し、決して呼んだりしてはいけない。 ※ この100m離れて捜索することが出来なければ、できるまで基礎訓練を繰り返し行う。この間、数ヵ月余計に時間が掛かっても猟犬として生活する時間からすると本の僅かな時間である。 この基礎訓練は、第二段階の「山入訓練」の際に、単犬訓練の他、先導犬に付けて訓練する場合にも「山歩き」が十分できるため仕上がりが早く、帰りの良い猟犬になります。 ご主人様は、子犬を我々先住犬に付けて絶対に訓練しません。先導犬に付けることは、単に先導犬のまねごとをしているのであって真の実力ではないことは、訓練犬から先導犬を外して単犬で山入させれば良く分かります。また、先導犬の猟芸(実力)や悪い癖(セルフハンティング等)も全てまねるので犬選びが重要となります。 訓練犬には訓練犬の性格や資質が全て異なることから、時間を掛けて幾らしんどくても訓練犬を信じて基礎訓練をしています。このため種牡や台牝として3年余り山に入れなくても猟芸は落ちたりしません。それはハク号やアキ号で実証済です。 現在は②までの基礎訓練を終えています。 今月中旬から③の「林道に連れて行き遊ばせる」から順次訓練を行います。しかし、行き成り行かずに休耕田を利用し、自由に遊んでいます。そして山の傾斜を想定し、ご主人様が岸の上り下りする後を付いて行ってます。岸の段差は段々と高くして、今は傾斜が緩い場合は2m余りまで付いていけます。 僕は性格が明るく物怖じしないタイプなので、先輩犬がなかなかできなかった急な下坂でも付いていきます。これにはご主人様も驚いております。今までで一番だそうです・・・。 また、山のブッシュ(萱場やシダ)を想定し、水田の後に生えた二番穂が生えているところにも連れて行ってもらい、ご主人様が歩いた後を付いて行ってます。穂の高さは僕の背丈ほどありますが、毎日の遊びで大分慣れ、ご主人様が中々早く歩かないので、退屈して30m程遠くまで走って行ったり戻ったりしています。約30分で訓練は終了です。まだまだやりたいと思うのですが綱に繋がれ帰宅します。ご主人が僕を呼ぶのは帰宅する時だけで、岸を上り下りしても僕と目を合わさず知らぬ顔です。もっと遊びたいのですが帰ると大好きな食事ですので、ご主人様の呼びには忠実は従っています。僕の性格を見過ごした実に上手い訓練をします。 人間も、保育所、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と言うように、各段階をクリアーしていくのと我々猟犬の訓練も同じです。家で8ヵ月ぐらいまで繋ぎっぱなしで行き成り先導犬に付けて山入訓練をすると言うことは、保育所、幼稚園、小学校、中学校を飛ばして高校に行くようなもので、授業も全く分からず付いていけないのと同じです。それを「仕事をしない」「猟欲がない」・・・等々と言う吾人がおられるが、仮に先導犬に付いていけてもそれは単なる「まねごと」又は「カンニング」であり、真の実力ではない。先導犬を外してテストすれば実力で無いことは一目瞭然てある。 少し諄くなりましたので解説を止めますが、とにかく訓練犬の自主性に任せ、自然にステップアップしていくと真の実力犬が誕生します。 「コツコツが勝つコツ」を座右の銘に基礎訓練に励んでいきましょう!。 目標=生後10ヵ月までに単独でシカを30分余り追い鳴きできる。 今日はこの辺で・・・・失礼します。 尚、車酔いが中々治らないオーナー様は、ご主人様に遠慮なく相談するか、「サツマビーグルのマリーちゃん訓練記」を再読してください。マリー号は車酔いを克服するのに、この段階で2ヵ月もかかりましたが『あせらず、いそがず、さわがず』の訓練三則を守り、今では立派なシカ猟犬として頑張っています。 以下、近況の僕の写真を紹介します。 写真① 運動場でのんびり日向ぼっこをしている様子 手前が僕(ドン)、右後側がマリー号、左後側がリリー号。 写真② 鎖で繋いだシカの後ろ足を噛んで遊んでいる様子 訓練しているのではありません。なんでも噛んで壊してしまうので、堪り兼ねたご主人がシカの後ろ足を運動場に備え付けてくれました。毎日昼まで噛ましてくれますが、硬くてなかなか食べれません・・・(笑)。 写真③ 毎日の散歩コースで何かクンクンしている様子 ご主人は、散歩の時はけっして綱を離してくれません。それは、猫の糞や他犬の糞を匂ったり舐めたりした場合は「ダメ」と言って、引き綱を強く引き叱るためです。 糞以外のクンクンは、僕が諦めるまで待ってくれます。 クンクンしても良いものと悪いものがやっと分かってきました。 糞を舐めたり食べたりすると寄生虫や色んな感染病が体に入り病気になるのを防ぐためです。これは、山入訓練を開始しても役に立ちます。 写真④ 山歩きを想定し休耕田や二番穂が残る水田で遊んでいる様子 行き成り山歩きをしないで、見慣れた水田や少し荒れた休耕田で自由に遊んでいます。 この訓練は僕が飽きない30分ほどで切り上げています。だらだらとしていると「つまらない」と思い、水田に連れて行っても直ぐに道路に飛び出して行ったり、セルフハンティングをするようになり、呼んでも面白くないのでご主人の元には戻りません。この様なことをする場合は、引き綱を付けたままで水田に入り、一からやり直します。 主人と一緒に行動することを学習します。これも山入訓練に入った時に非常に役に立ちます。主人と一緒に行動することが単独猟の基本となります。 僕も良い訓練報告が出来るように頑張ります。 また、来月お会いしましょう!。。。 |
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